アルビレックス新潟の選手たちも頑張っているはずですし、彼らのプレーにも魅力や面白さがあるはずです。彼らを応援し続けることで、彼らの成長を見守りたいと思います。
理事会に先立って12月14日、Jリーグ全60クラブの代表者が出席して実行委員会が開催されました。
その場で
(1)2026年から2027年にかけてのシーズンから秋春制への移行を実施することを決め、残された課題を継続検討する
(2)現段階では移行を決めずに数か月の検討期間を目安として継続検討を行う
(3)移行を実施せず継続検討も行わない
という三択のアンケートが採られ、その結果(1)が52票、(2)が7票、(3)が1票だったことが発表されました。
大部分のクラブが秋春制移行への賛成を表明する中、アルビレックス新潟の中野幸夫社長は反対の1票を投じたと明らかにしています。
最初に僕の考えを明らかにしておきますが、日本代表強化のためにはJリーグのシーズンをヨーロッパに合わせたほうがいいと思います。現在世界のサッカーシーンの中心であるヨーロッパと合わせることでスケジュールの感覚も世界基準に近づけるのではないかと思っています。
ただし、今の移行案の中にも考えなければいけない点は多々あります。
たとえばパフォーマンスの問題。開幕時に比べると、夏場のパフォーマンスは20パーセント程度落ちるというデータが出ています。暑さがネックになっているのです。
ところが現在の秋春制の案では、開幕が7月最終週から8月1週を想定していて、これでは暑い日々を回避できていません。今年を考えても9月にも暑い日々が続きました。気象庁のデータでは7月の平均気温が28.7度なのに対し、8月は29.2度、9月もまだ26.7度あったのです。暑さを避けるのなら、8月の開幕はさらにずらしたほうがいいということになります。また、データにも一番パフォーマンスが落ちるのは8月と出ています。
また、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の問題も出てきています。今年からACLは秋春制で開催されていて、グループリーグが9月から12月まで、決勝トーナメントは翌年の2月から5月にかけて行われます。
そのため現在の春秋制ではグループリーグと決勝トーナメントの間にシーズンが変わり、極端に言えば違うチームで1つの大会に臨む形になっています。また、ACL出場チームはリーグ戦終盤にACLグループリーグの山場を迎えるという日程です。
それでも、ACLに出場できるチームは3または4チーム。そのために残りの50チーム以上が合わせなければいけないというのも、ちょっと違う気もします。Jリーグは、Jクラブのことをもっと考えてもいいはずです。
そしてまだこういう問題点があること以上に、理事会ではぜひ考えてほしいことがあります。それは新潟を孤立させてはいけないということ。今のままだと「新潟は協調性がないクラブ」と見えてしまうのではないでしょうか。それだけは避けてほしいのです。
これまでJリーグは秋春制に移行したとき生じる問題を検討してきたと思います。それでもなお新潟は秋春制が「できない」と言っているのですから、解決できていない問題点があるとしか思えません。
そして、新潟が主張していることの詳細と、Jリーグがどんな解決策を考えているのかという詳しい内容がJリーグから発信されていないことも問題だと思います。新潟が指摘している点を置き去りにせず、しっかりと解決策を練ってこそ、日本全国で秋春制を推進できる態勢になるはずです。
12/19(火) 7:04 victory
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd1a02b4361a1ca75b4c096294be26935e346db8
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